吃音の明確な改善方法はないと言われていますが、私のように実際に吃音を持っていて、昔よりは改善しているという実体験にもとづいて書かせていただくことで、同じく吃音を持っている人たちのお役に少しでも立てればいいなと思っております。
吃音を少しでも改善する方法は、意識の問題であると思う。
発声の方法を変えるとか、口の開け方を変えるとか、そういった改善方法を提示しているのをよく見かけるのだが、実際に吃音を持っている人間からすると、それでの改善は非常に難しいと思う。
不思議なのは、歌でどもることはほとんどないということである。歌はひとりごとに近いというのと、メロディーで音程をとったり、リズムを合わたりといったように、話すという行為以外にも、他にたくさん意識しなければならないことがあるため、どもるということに関して意識が行かないというのが、歌ではどもらないということの根拠ではないかと思う。
では、それを会話に応用できないのだろうか?と考えて一時期試していたときは、非常に好調であった。会話すべてに頭のなかでメロディーをつけて、ミュージカルを演じるように会話するのである(実際には歌うわけではなく、あくまで意識下である)。しかし、それも結局はどもらないために必死にやっているんだ、と自分で自覚してしまったら、それもあまり効果がなくなってしまった。
他にも、話し始める前に「えー」などと前置きして話すなど、いろいろな方法で吃音を隠してどもらないように頑張ってきた。
しかし、吃音系のサイトを見ていて、結局なにが一番の方法かは、具体的に追っていけばきりがないことに気づいた。
やはり究極に大切なのは、「どもってもいいやー」という、気にしないという状態に持っていくことである。からかわれても、こちらも笑って返すくらいの気構えで話せるように、いい意味で楽観的に会話することだ。
その辺りの方法が書いてある良いサイトを見つけた。
MRM 吃音
どもらないように、と意識してしまった時点で、どんな方法をとったとしてもいずれ効果がなくなってまた振り出しに戻ってしまうだろう。
これからも色々と学んでいきたい。